「はじめに」
JCに所属していると様々な感情になることがあります。事業を構築し実行する際には責任感や焦燥感そして達成感を感じます。またJCを通して様々な学びを得た後には高揚感を感じます。そしてJCが原因で家庭や仕事の時間を使っているときには罪悪感を持ち、誰かにJCらしさを求められた際には違和感を覚えることもあります。しかし私はJCを通して感じるこの様々な感情こそが、個としてそして日向青年会議所としての成長と発展につながると考えます。現在世界は様々な角度から多様な情報を得られる社会となっており、その情報から地域の課題を見つけ出すことも可能です。しかし人が何かの行動をおこす際には必ず何かの感情が付随します。それはJCが展開する活動、運動でも同じです。メンバーひとりひとりが「まち」「ひと」「組織」に対して様々な感情を持ち行動に移すこと、そして日向青年会議所として組織や制度そして慣習にとらわれずにメンバーひとりひとりの感情を尊重しその個性を輝かせることは個や組織を成長させるうえで最も大事なことです。本年度は2022年に策定した中期ビジョンの2年目の年になります。「ひゅうがまちづくりビジョン」「ひゅうがひとづくりビジョン」「ひゅうが組織づくりビジョン」の3つのビジョンを体現し地域から必要とされる組織となるためメンバー全員で邁進してまいります。
「まちづくり ~災害に強いまちづくり~」
災害は一瞬にして人々の命や財産を奪い、これまでの生活を一変させてしまいます。私たちが災害をなくすことはできません。しかし、災害の被害を減らすことは可能です。そして、その被害を最小限にとどめるためには、警察や消防といった公助だけではなく、自助・共助の力が必要不可欠です。この共助の輪を私たちが広げていくことは、災害に強いまちづくりの実現に繋がります。宮崎県の沿岸地域では南海トラフ巨大地震、日向灘沖地震等巨大地震の発生する確率が高い地域であり、また山間地域では2022年に発生した台風14号で甚大な被害を受けたように大雨や土砂災害の危険性が高い地域であるため、日頃より防災への認識を高める必要があります。日向青年会議所は2015年に日向商工会議所青年部、日向木の芽会の青年3団体、そして日向市と防災協定を締結しましたが、現時点では有事の際にその協定が機能しているとは思えず、実働的で明確な協定にするための見直しも必要です。そこで本年度は防災についての新たなパートナーシップの構築を行い、行政との連携を深め、地域の安心・安全を守るため地域に心を寄せ、自分たちがまちの防災リーダーなのだという気概をもって、防災に取り組み、地域の方々と連携して有事の際に適切な行動ができる組織を目指します。
「ひとづくり ~新たな時代の新たな可能性~」
これまで日向青年会議所は様々な青少年育成事業に取り組んでまいりました。そのどれもが時代の先を見据えた先進的な取り組みでありました。現在教育現場ではICTを活用した教育が当たり前になっており、都市部と地方での教育格差が少しずつですが埋まりつつあります。小学校ではプログラミングの授業が履修項目に組み込まれ、これまで以上にICTを活用した教育の普及が必要になります。
またこれまで成長の妨げになると言われ子供にとって悪影響だとされてきたテレビゲームは、「esports」という新しい分野として確立され、オリンピック種目の候補に挙がるまでになりました。このような背景から本年度は我々大人たちが子供たちの未来の可能性を消してしまうことがないように、正確な知識を持ち、そしてその中で子供たちにメディアの将来性、有用性、危険性を正確に伝えることができる事業の構築を行ってまいります。
「組織づくり ~人が集う魅力ある組織へ~」
・会員拡大、会員の成長
本年度日向青年会議所は正会員数9名、準会員数3名でスタートします。2023年度から導入した準会員制度により入会しやすい環境を整えてまいりました。しかしながら私たちが住み暮らす地域をより良いものへとするための運動起こすには人材が足りません。
「少数精鋭だから大丈夫」
「理念に共感してくれている人だけ入会してもらえればいい」
決して大人数のLOMが優れている、少人数LOMが劣っているということはありませんが、数は力です。メンバー全員が会員拡大を他人事ととらえず、シニア会の先輩方、地域でともに活動する青年団体とも情報の共有をしながら、私自身が先頭に立ち会員の拡大に取り組んでまいります。また現在日向青年会議所は平均在籍年数が約3年と経験の浅いLOMです。そのような中でJAYCEEとしての成長ももちろん必要ですが、まずはそれ以前に地域に住み暮らす青年として、企業で働くひとりの社会人として、そして地域の模範となる大人として成長することが必要です。損得ではなく善悪で判断でき、地域のどの場面でもリーダーとして牽引することのできる人材の育成に取り組んでまいります。
・魅力ある発信
私は入会当初から日向青年会議所の発信力の弱さは一番の懸念事項であると感じてきました。これまで先輩諸氏が取り組んでこられた日向青年会議所の活動、運動は地域の課題に正面から向き合った大変すばらしいものです。しかしその活動、運動を効果的に発信することができなければ運動が伝播する範囲も自ずと狭まってしまいます。そこで本年度は多様な媒体を活用し、私たちが取り組む活動や運動を効率的にひとりでも多くの地域の方へ発信してまいります。
「おわりに」
私たち日向青年会議所が地域の不可欠な存在になるために今必要なことは、これまで積み上げられてきた歴史や文化を大切にしながらも、過去の概念にとらわれずに人が自然と集う新たな組織として生まれ変わることです。そして地域を牽引する新たなリーダーを育成し、地域そして日向青年会議所を飛躍させることです。
人は考え方が変われば行動が変わります。行動が変われば結果が変わります。そしてその考え方や行動に熱意が加わればさらに結果はより良いものとなります。地域の未来は誰かが用意してくれるものではありません。私たち青年の手でデザインしなければなりません。
私たちの熱意は必ず伝わります。そしてその熱意であなたも変われます。地域を変えることもできます。変化を恐れず私と共に挑戦してまいりましょう。
私たちなら必ずできます。
2024年度スローガン
「Reborn and Leap」
テーマ
~未来へのあゆみ~